電子カルテは紙のカルテを電子化したもので、患者の診療記録を電子化したシステムのことです。
現在大規模な総合病院を中心に導入されています。電子カルテのメリットは病院にも患者にもメリットがあります。
■情報を共有できる
電子カルテのメリットとして、情報共有が容易になることが挙げられます。
医療現場で、患者の情報をさまざまな部門で共有することでリアルタイムに患者の状態を確認することが可能になります。検査のデータや薬の処方内容も一元管理されるため、紙のカルテと比べると業務を円滑にすすめることが可能になります。紙のカルテは保管の際もかさばります。
患者が急を要する状態になった場合、紙のカルテは膨大なカルテの中から患者のカルテを探すことから始めなければいけませんが、電子カルテは迅速に患者情報を引き出すことが可能です。また、紙のカルテの場合誰かがカルテを見ていたら他の部門では見られませんが、電子カルテは同時に見ることができます。
医療の安全性
電子カルテは患者への薬の処方が一目で確認することができます。患者によってはさまざまな科にかかっているため、同じ薬が処方されるリスクもありますが、電子カルテで情報を共有することで重複投与が起きにくくなります。
また、医師からの検査の指示などもウェブでスムーズに行われるうえ、手書きの指示を転記するときなどに起こるミスも軽減します。
業務がスムーズに回せる
電子カルテは、一度入力された情報は皆で共有することができます。
検査の指示もウェブで行える指示から検査の実施、会計までの時間が短縮にもなるため、患者の待ち時間も減り負担が減ります。
インフォームドコンセント
患者に自身の状態や治療方針などをわかりやすく伝え、同意を貰ってから治療を受けるインフォームドコンセント。
電子カルテは、検査結果や、治療後の推移などがグラフで視覚化されるため、紙のカルテよりわかりやすく伝えることが可能です。
環境への配慮
病院経営には大量の紙を消費します。紙のカルテはもちろんのこと、検査の指示や処方箋、会計の伝票に検査結果などです。
大量の紙を必要としますし、部門間の連絡に大量の紙(処方箋、伝票など)を消費します。また、紙のカルテは保管する場所の確保も大変です。
法律で決められた期間は保管しなければいけないのでそれこそ膨大なスペースが必要になります。電子カルテは紙の使用が格段に減り、保管スペースも不要になります。